眼瞼下垂専門サイト。先天性、後天性の症状・原因の解説。診断(アルゴリズム)や手術の案内など。眼瞼下垂のコラムも掲載。
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品川シーサイド
皮膚・形成外科
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後天性
■慢性進行性外眼筋麻痺(chronic progressive external ophthalmoplegia [CPEO])
両眼同時に発症し、対称性に進行する眼瞼下垂を認め、引き続き数ヶ月から数年後に外眼筋麻痺が生じることが多い。症状は年齢とともに確実に悪化して軽快する事がない。通常は近位四肢の筋力低下を伴うことが多いが、筋萎縮を伴わない症例もある。毛様体筋や虹彩筋には異常を認めない。
筋線維の中にragged-red fiberが観察される.このような線維は チトクロームc 酸化酵素 (CCO)の活性染色をしてみると,CCO 酵素活性が欠損していることがわかる.また、外眼筋の筋電図では、眼球障害があるのにもかかわらず、充実した放電が認められる。
大部分が孤発例で、筋肉のミトコンドリアDNAの部分欠失あるいは欠失/重複を認める。さらに欠失の場合は単一欠失と多重欠失があり、単一欠失は突然変異によると考えられる。一方、多重欠失は常染色体優性遺伝と劣性遺伝が同定されている。
核のゲノムDNAによってコードされるタンパクでミトコンドリアDNAの安定性に寄与している因子があるものと想定されているが、その遺伝子はまだクローニングされていない。その遺伝子の変異の結果ミトコンドリアDNAに欠失を生じやすくなり,その結果多重欠失が生じるとの意見もある。
慢性進行性外眼筋麻痺はミトコンドリアミオパチーの最も頻度の高い症状であるが、重症筋無力症、甲状腺機能亢進症の一兆候である場合があるので注意が必要である。
治療はコエンザイムQ10, ビタミンB1, ビタミンB2, チトクローム製剤などが用いられている。整容的見地から眼瞼挙上術が行われることもある。
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